ウォーターサーバーをライフスタイルで決める
最近、ウォーターサーバーを導入するご家庭やオフィスが増えています。
株式会社矢野経済研究所によると、2013年度の宅配水(ウォーターサーバー)の市場規模は、前年度比112・2%の1031億円、2014年度は同106・2%の1095億円。ウォーターサーバーは、今や食品や消費財と肩を並べるほどの市場規模へ成長しています。
そこで今回は、さまざまなライフスタイルに合わせたウォーターサーバー選びのポイントについて解説したいと思います。
ひとり暮らしの方へ向いているウォーターサーバー
ひとり暮らしの方には、まず卓上タイプのウォーターサーバーをお勧めします。
床に置くスペースを確保する必要のある床置きタイプに対し、卓上タイプであればそこまで圧迫感を与えること無く設置できます。
ただし横幅や奥行きに関しては、床置きタイプとさほど差はありません。また重量感もありますので、事前に設置するスペースが重たいサーバーを置いても問題ないかどうかを確認しておくことが必要です。
またひとり暮らしの方に注目していただきたいのは、お水の注文ノルマです。多くのウォーターサーバー会社では、月に2本など、一定のボトル本数をクリアしなければ、サーバーの利用料がかかる場合もあります。
家族で使う場合と比べ、人暮らしのお水の消費量は少ないはずです。できれば購入ノルマが無く1本から注文できるなど、負担の無いところを選ぶようにしましょう。
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大家族向けのウォーターサーバー
ウォーターサーバーのほとんどのプランは、1世帯3~4人向けを想定しています。よって5人以上の大家族になると、水が足らなくなってしまう可能性も。そこで大家族向けのプランを用意しているメーカーもあります。
5人以上の大家族なら、ボトルの量が増えれば増えるほど、1リットル当たりの水の価格が下がるようになっているプランのある会社がよいでしょう。
また天然水とRO水では、比較的RO水のほうが安い傾向にあります。RO水は水道水からでも作れるので、原価を安く抑えられるのです。ある程度の量を使用する大家族には、RO水のほうがお財布に安心です。
ボトルタイプは一つのボトルに入っている水の量が12リットルと少し多いため、上部にセットするタイプだと持ち上げるのは大変かもしれません。ボトルをセットする場所がサーバーの下部についているタイプもありますで、重いボトルをセットするのが一苦労だという方は、このようなタイプのサーバーを利用するのがよいでしょう。
赤ちゃんのいるご家庭には
水道水で赤ちゃんのミルクを作るより、ウォーターサーバーで作ったほうが安心だと考える方は多いと思います。では赤ちゃんに向いているウォーターサーバーはどのようなものがいいのでしょうか?
赤ちゃんは、老廃物を体から排出するための腎臓機能が、十分に発達していません。そのためミネラルを多く取りすぎても、ミネラルをうまく排出できないため、過剰摂取となってしまいます。ミネラルの過剰摂取にならないためにも、ミルクを作る際には不純物の少ない純水がいいと言われています。
そう考えると、赤ちゃんのミルクづくりには、天然水ではなく、RO水のほうが向いていると言えるでしょう。
RO水は通常の殺菌処理に加え、逆浸透膜処理(RO膜)によって、ミネラルを含む一切の不純物が取り除かれています。そのため体によいとされるミネラルがほとんど含まれていない、または天然水よりもミネラルの量が少ないというのが特徴です。ただし人工的にミネラルが加えられている水もあるので、ミネラル成分のカルシウムとマグネシウムが数値化されている「硬度」をひとつの基準と捉えるといいでしょう
また赤ちゃんのミルクづくり用に、温水の温度をできる機能もついているサーバーもオススメです。
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美容や健康にこだわっているなら
美容や健康のために、体にいい水を飲みたいという方は多いでしょう。
そんな方には、バナジウム入りの水がオススメです。
バナジウムは体内に存在しているミネラルですが、人の体に絶対に必要なミネラルではありません。しかし最近の研究によって、インスリンと同じ働きをすることが判明しました。インストリンは血糖値を下げる働きをしてくれるため、糖尿病の予防や動脈硬化の予防に期待されています。
病気以外にも、血糖値が下がると全身の血流が良くなり、むくみの予防や改善につながります。
コーヒーや紅茶をよく飲むなら
コーヒーをよく飲むと言いう方は、水の硬度によって味が変わるので、自分の好みになる味を選びましょう。コーヒーは軟水で入れるとまろやかで酸味が出やすくなります。硬水で入れると、苦味が強調されます。
これは好みのため、各社の水の硬度を見て決めてみるのがいいかもしれません。
では紅茶に合う水はどうでしょうか? 軟水で入れると、うまみ成分がそのまま溶けて味が出やすく、明るく透き通った色に仕上がります。硬水の場合は、紅茶のうまみ成分とミネラル分が結合して苦みのもととなってしまい、紅茶の色も黒っぽくなります。つまり紅茶には、軟水のほうが合うということです。ただし適度な渋みを味わいたいという方は、硬水もよいかもしれません。本場イギリスでは、濃い目に入れることで適度に渋みを出し、ミルクを入れてミルクティーで飲むのが好まれています。