RO水を使った離乳食レシピ2選
RO水は離乳食に向いている水だと言われています。そのためお子さんの離乳食を作るときに、このRO水を利用するご家庭もあります。
ただ「RO水を使って離乳食を作る」といっても、「そもそもRO水ってどんなもの?」「どうして離乳食作りに向いているの?」という疑問もあるはず。今回は、その点について解明しつつ、RO水の離乳食レシピを見ていきましょう。
RO水で離乳食を作ることのメリットとは
RO水とは、「RO膜(Reverse Osmosis)を使って作られた水」のことを指します。
RO水も天然水も両方ともウォーターサーバー会社が提供している水の種タイプであり、スーパーなどで売られているものでもあります。ただRO水と天然水は、明確に区別されています。
RO水とは、天然水などの水をろ過して作り上げた「純水」です。「人工的な水」「デザインされた水」の名前でも呼ばれており、基本的には一切のミネラル分を含みません。もっとも現在では、「一度RO水にしてから、後でミネラル分をつけくわえて作る水」というのも出てきています。
ミネラルを含む「不純物」を、非常に細かい目をした膜で取り除くため、RO水は非常にきれいな水になります。しかしこれらの「不純物」は「おいしさの元」でもあるため、RO水は一般的な天然水に比べると味わい的には劣ります。
ただRO水にもメリットはあります。それは、「小さな赤ちゃんであっても、消化ができる」ことです。
小さな子どもは大人ほどの消化吸収能力を持っていません。そのため多分にミネラル分を含んだ水を飲んでしまうと、おなかを壊してしまうこともあるのです。
もっとも日本における一般的な水は、すべて「軟水」に分類されています。つまり諸外国に比べてミネラル分が低いものなのです。
しばしば、「子どもの離乳食やミルクを作るのであれば、必ず軟水じゃなきゃだめ!」「水道水は使っちゃだめ!」という意見を目にしますが、そもそも日本の水道水は軟水です。そして非常に安全な水でもあります。
そのため過度に怖がる必要はないでしょう。とくにミルクや離乳食などを作る場合は一度煮沸させることが前提となるため、安全性もさらに高くなると言えます。
ただ「もともとおなかを壊しやすいようだ」「どうも水との相性がよくないようだ」「できるかぎりリスクを減らしたい」のであれば、RO水を使ってミルクや離乳食を作るのもよいでしょう。
RO水を使った離乳食作りについて
「RO水を使っているから特別なことをしなければならない」と気負う必要はありません。
たとえば離乳食の一つである「おかゆ」。これをRO水で作るのは、非常に簡単です。
まずはご飯を柔らかく炊きます。その後適量を取り、80度程度にまで温めたRO水を加えます。しばらくおくとお米がさらにふやけてきますから、それを裏ごし器にのせてこしていきましょう。こうすることで、簡単に離乳食が完成します。
また「野菜スープ」もよいでしょう。野菜を小さく細かく切って、鍋に水と一緒に入れて火を入れます。沸騰するまでしっかり煮たら弱火に落として、アクを丁寧にとりのぞきましょう。
そのあと裏ごし器にかけてさらに小さくつぶすのは、おかゆとかわりません。(ちなみに野菜スープを作るときに天然水を使えば、それはそれでおいしい離乳食に仕上がります)
RO水の入手方法について
RO水を手に入れることは、それほど難しいことではありません。大手のウォーターサーバー会社の場合、「数種類の天然水に加えて、RO水を取り扱っている」というところも多いからです。
日本のウォーターサーバーを利用する場合、多くのケースでは、RO水の方が天然水よりも安上がりです。天然水の場合は採水地が決められていますが、RO水は「ろ過をして人工的に作る」という特性上、とくに採水地を定めることなく作り上げられるからです。(RO水であっても、「ここの採水地から水を持ってきている」というところもあります)
そのため金銭的な負担も少ないというメリットもあります。
「子どもの離乳食やミルクを作るときだけ使う」「RO水に適した料理を作るときにだけ使う」「野菜を洗うときにだけ利用する」「薬を飲むときだけRO水を使う」というように、「使う条件」を区切り、それ以外の飲料水としては水道水や天然水を使うといった使い分けをするのもよいでしょう。
おわりに
RO水は完全な「デザインされた水」であり、「天然水」とは意味が異なるものなのですね。RO水についての評価は分かれますが、離乳食やミルクを作るときにはよいのではないでしょうか。お子さんが大きくなって大人と同じものを食べられるようになったら、あらためて天然水に切り替える、といった使い方もできそうです。
ただ澄み切った、完全にきれいなRO水は、それはそれで楽しめるものなのかもしれません。一度試飲して選びたいですね。