天然水を使ったレシピ~ドリンク編~
飲み物は、水の品質や硬度、タイプにこだわることでさらにおいしくなります。水を換えるだけで、「今までとはまったく違った味」になることさえあります。そのためドリンクのメニューを考えるうえでは、「水の精査」は非常に重要です。
コーヒーや紅茶をいれる際に水選びが重要なのはもう常識ですが、実はそれ以外のドリンクにも水のタイプが大きく関わってきます。
今回は、「ドリンクを作るときの水の選び方」についてみていきます。
お茶、紅茶、そしてコーヒーについて
ドリンクのなかでももっともよく飲まれているものといえば、「お茶」でしょう。
日本茶の場合、緑茶の成分が溶け出しやすい軟水を選ぶのがよいと言われています。軟水との相性がもっともよく、おいしい日本茶を作れます。
日本の水道水の場合、硬度は50程度だと言われていますから、これをクリアしています。もちろん、ウォーターサーバー会社の出している天然水でもよいでしょう
日本茶を入れる場合は、温度管理に注意してください。熱湯をそそぐやり方はNGです。沸騰したお湯を一度湯飲みにいれて、少し冷ましてから作るとよいでしょう)
「紅茶と言えばイギリス」と思う人も多いのではないでしょうか。イギリスの水は硬水であるため、紅茶を入れる際にも硬水がよいと思いがちです。
しかし紅茶を入れるときに適しているのは軟水、それも日本の水道水が理想的だと考えられています。紅茶は熱湯でいれるのが正解です。
「軟水でも硬水でも、どちらにもそれぞれの魅力がある」と言われているのがコーヒーです。飲みやすさ、酸味を重視するのならば軟水を使います。苦味を強くした大人の味を味わいたいのであれば硬水でいれてみてください。
カクテルを作るときの水選び~そのために必要な知識とは
ドリンクといえばもう一つ、大きなカテゴリーがあります。それが「お酒」です。ウイスキーのストレートはもちろんのこと、ロックや水割りで楽しむことが多いと思われます。そのときに考えたいのが、「割り代として使う水」です。
ウイスキーの割り代に適した水は、「ウイスキーが仕込まれた場所」による
ウイスキーはワインなどとは違い、仕込みのときに水を使います。「おいしい日本酒はおいしい水のあるところで作られる」と言われていますがウイスキーも同じで、水とのかかわりが深いお酒と言えるでしょう。
割り代に使うべき水は、ウイスキーの仕込みに使われたものと同じものがもっとも理想的だと言われています。ただし「仕込み水そのもの」を使うのは現実的ではありません。そのため「その近辺で採取される水」を使うべきだと専門家は考えています。
この考えにのっとるならば、「ジャパニーズ・ウイスキー」の代表例として知られている「ニッカウヰスキー」の場合は札幌もしくは仙台の天然水を、海外産のウイスキーならばその土地の付近の天然水を割り代として使うのが理想的だと言えるでしょう。
つまりウイスキーの割り代にあう天然水は、「硬度」によって分類されるのではなく、「そのウイスキーが造られた場所」によって分類されるのです。
ウイスキーは大人の味。そんなウイスキーを楽しむ人、違いがわかる大人だからこそ、「割り代」にもこだわってみてはいかがでしょうか。水にまでこだわって作ったウイスキーは、きっとあなたの舌に幸福をもたらしてくれることでしょう。
おわりに
コーヒーや紅茶、お茶には「水との相性」があるのはよくしられたことだと思います。しかしお酒を楽しむことにもまた「水」が関わってくるのですね。
個人的に、ウイスキーはお酒のなかでも、少し大人向けの飲み物だと思っています。さまざまな小説のなかでもよく取り上げられているお酒ですし、アルコール度数が高いこともまたこんな考えに拍車をかけているのでしょう。