適切な水分補給でエコノミークラス症候群を予防しよう
同じ体勢が長く続いてしまう飛行機内では、エコノミークラス症候群(旅行者血栓症)という恐ろしい症状になる危険性があります。これを予防するには適度に動くことに加え、ミネラルウォーターで水分補給をすることが有効です。
ロングフライトでの悲劇~エコノミークラス症候群
飛行機に長時間乗られることが多い方に気をつけていただきたいのがエコノミークラス症候群です。この症状のメカニズムは、長時間同じ体制でいると脚に血栓ができてしまい、それが血管を通って肺へ移動。そこで肺の血管をふさいでしまうというものです。
これは病名でいうと肺動脈血栓塞栓(そくせん)症となり、下肢静動脈血栓症と肺血栓症が合併したものになります。
その名前から、ついつい飛行機でのロングフライト時にしかならないものだと考えられるエコノミークラス症候群ですが、実際には普段の生活の中でも起こりうる危険性を秘めています。
たとえば仕事などでオフィスの机に同じ体制でずっといると、飛行機に長時間乗っているのと同じ状態になってしまいます。そのため血液が脚部に停滞し、血栓ができやすくなってしまうのです。
もちろん、飛行機内というのは空気の乾燥があり、脱水症状へとつながりやすい環境であるので、エコノミークラス症候群になりやすいとも言えます。しかし最近の日本では、エアコンの入れ過ぎなどから部屋が乾燥しやすくもありますので油断は禁物と言えるでしょう。
さらに飛行機の場合は、酸素濃度が地上の約8割と少なく、低圧状態なことも要因のひとつとして挙げられます。
予防にはミネラルウォーターを
エコノミークラス症候群の予防策にはさまざまなものがありますが、どれにおいても大切なのはしっかりと体の血液を循環させることです。そのため長時間同じ体制で座っているのではなく、ある程度のスパンで脚を伸ばしたり動かしたり、たまには立ち上がって歩いてみることも有効です。
それに加えて、水分補給をしっかりと行うことも大切と言えます。とくに飛行機に乗る前はたっぷりと水分を取っておくようにするのがよいでしょう。さらに機内においては、1時間に1回は80ml以上の量を飲むことがオススメです。
注意したいのは何で水分を補給するかです。たとえばコーヒーやアルコールなどは利尿作用があるために、せっかく取った水分が尿として排せつされてしまいます。このためかえって脱水症状となってしまう場合もありますので注意をしましょう。
おわりに
いかがでしたか?
水分補給に適した飲みのもはやはりお水。さらに言えば、体内に吸収されやすいミネラルウォーターが最適であると言えます。機内にペットボトルで持ち込み、小まめに飲むことでエコノミークラス症候群を予防できることでしょう。