効果があるって本当?水素水の真実
モデルや有名人の間で、水素水が流行しています。パック入りの飲用水素水なども数多く市販され、通販サイトやドラッグストア、コンビニなどで気軽に購入できるようになりました。
とはいえ、水素水は何となく美容や健康によさそうな気がするけど、実際にはどんな効果があるのか、また本当に効果があるのかが今ひとつ分からない、と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は水素水の真実について、調べてみました。
水素水は、水中に水素分子が溶けた水のこと
水素水はその名のとおり、水素分子が溶けた水のことです。
ごくわずかではありますが、水素が水に溶けるという性質を生かし、水に一定量以上の水素が含まれているものを、水素水と呼んでいます。ほとんどの水素水のラベルには、水素濃度である「ppm」という単位で水素がどのくらい含まれているかが記載されています。
水素が溶解していても、水の味や匂いに変化はなく、色もつくことはありません。そのため飲みづらさを感じることがなく、抵抗なく水素水が試せるため、一気に利用者の波が広がりました。
しかし水素は水にごくわずかしか溶けないことと、大気中に逃げてしまいやすいという性質であること、さらにボトリングの技術が難しいことから、実際にはほとんど水素の含まれていない水素水が販売されるケースも発生しました。
消費者としても、水素水は無味で無臭、無色なために水素の溶解量がどの程度なのかを判別しづらく、飲みやすい一方で溶解量を把握できないというデメリットを抱えています。
水素水はアンチエイジング効果が期待できる?
美容や健康に敏感なモデルや有名人の間で、水素水が流行した理由は「アンチエイジング効果があるため」といわれています。
なぜ水素水にはアンチエイジング効果が期待できるのでしょうか?
水素水には、活性酸素を除去するはたらきがあるとされているのが、その理由です。美容や健康に関心がある方は、活性酸素という言葉を耳にしたことがあるのではと思います。
活性酸素というのは、老化や病気などの原因となる物質。呼吸をするだけでも活性酸素が微量に発生しますが、ストレスや喫煙、飲酒などの生活習慣によってさらに増えるといわれています。この活性酸素をできるだけ除去すること、つまり抗酸化がアンチエイジングのカギであると考えられています。
水素は、活性酸素の中でも悪玉のもののみに反応し、除去するはたらきがあるとされ、研究結果も多く発表されています。
化粧水から入浴まで、体内外に幅広く使える水素水
水素水は飲用としてだけでなく、さまざまな用途で人気です。
たとえば化粧水としての使用方法があります。活性酸素は、肌にも悪影響があるとされています。肌細胞の老化を促すために肌のターンオーバーが乱れ、くすみやたるみ、シワやシミなどが現れやすくなってしまうのです。
水素の分子は小さいために肌にも入り込みやすく、化粧水として使用することで肌のターンオーバーを整え、美肌に導いてくれます。とはいえ水素水に保湿効果はありませんので、水素水を肌になじませた後は通常のお手入れを行いましょう。
次に入浴にも水素水が利用でき、水素風呂として人気があります。水素風呂は入浴剤や専用の機械によって、お風呂の水に水素を発生させるというもの。こちらも、分子が小さいという水素の特性を生かし、肌の外側から抗酸化力を取り入れよう、という狙いがあります。
さらに水素サプリメントというものも販売されています。サプリメントを取ることで、体内で水素を発生させるというものです。サプリメントの場合は、水素以外にもビタミン類などの美容成分が含有されていることが多いので、手軽にアンチエイジングと美容効果が期待できると話題です。
水素水論争
水素水が話題になる一方で、「本当は効果がないのではないか」という声も多く上がってきています。
理論上は水素には抗酸化作用がある、という研究結果が出ているものの、実際に人の体に取り入れたときにはたして本当に抗酸化作用があるのか、という発表はまだなされておらず、発展途上の段階であることが理由です。
そのため科学的根拠がないとして、不買運動に発展するケースまで出てきてしまいました。
とはいえ「絶対に効果がない」という結論にもいまだ達していないことも確かです。水素水をまったく信用しないか、高濃度の水素水なら効果があると考えるか、水素水全般を信用するかは消費者の判断に委ねられているのです。
おわりに
モデルや有名人により、一気に人気に火がついた水素水ですが、最近はその効果に賛否両論に分かれているのが現状です。
水素水を飲んだことで肌がキレイになってきた、体調がよくなってきたなど感じることがあれば、それは体質に合っているということですので、頭から否定するのはもったいないかも知れません。
効果があることももちろん大切ですが、飲みやすさや体調の好転など自分の身体に合っているかで普段飲む水を決めるのもひとつの選択です。