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天然水に含まれる「ナトリウム」ってどんなミネラル?

天然水に含まれる「ナトリウム」ってどんなミネラル?

ミネラルのうちの一種類に、「ナトリウム」というものがあります。これもとても有名なミネラルなのですが、いろいろと誤解されがちなミネラルであるのも事実です。今回は、天然水にも含まれているこのナトリウムの正しい知識を紹介していきます。

ナトリウムのもたらす効果とは何なのか、過剰摂取したときにはどのようなリスクがあるのかなどについて見ていきましょう。

ナトリウムと食塩の違い

ナトリウム

「ナトリウム」というと、「食塩のことでしょう?」と思う人もいるかもしれません。たしかにナトリウムと食塩には深い関わりがあります。しかしこのふたつは、実は違うものなのです。

食塩というのは、ナトリウムとイコールではありません。食塩のなかにはたしかにナトリウムも含まれていますが、それ以外にも、「クロール」という成分が含まれています。つまり食塩は、ナトリウム単体ではなく、クロールとの化合物なのです。

このため食品につけられている「栄養成分表」のナトリウムを、そのまま「食塩量」に換算することはできません。また現在多くの栄養成分表は「ミリグラム」でナトリウムの量を表記していますが、「自分はどれくらいの食塩量をとっているのだろうか」と計算するときには、これを「グラム単位」になおす必要もあります。

ではどのようにして換算すればよいのでしょうか。

これについては、表記されているナトリウム(ミリグラム)に2.54(2.5でもよい)を掛けて、1000で割ることによって求められます。

例を出しましょう。たとえばここに、「ナトリウム量400ミリグラム」と表記された食品があるとします。

ここに含まれる食塩量は、400×2.54=1016

さらにこれをグラムに換算すると、1016÷1000=1.016となります。

つまりこの食品に含まれている食塩相当量は1グラムである、となるのです。

ナトリウムの過剰摂取によって起こることとは~水の飲みすぎは大丈夫?

高血圧

ナトリウムの過剰摂取によって起こることについては、もうみなさんもご存じなのではないでしょうか。

ナトリウムの過剰摂取は、高血圧のリスクを高めると言われています。

人間の体は、ナトリウムが増えると、それを正しい量に保とうとします。このときの手段として取られるのが、「血流の量を増やして、ナトリウムの濃度を薄める」というもの。この結果として、高血圧になる可能性が増大するのです。

高血圧になってしまうと、心臓や脳に大きな負担がかかります。高血圧によって生じる諸症状は、「命の危険」にまで直結するため、とくに気をつけるべきものです。

しばしば、「高血圧と食塩量は関係ない」とする説も見られます。

しかし現在、国際的にも、また国の方針としても、「食塩の摂取量と高血圧は関係が深い」とされています。これからどんな研究結果が出てくるかはわかりませんが、高血圧の人や高血圧予備軍の人にとって、食塩量をセーブすることは非常に重要だと言えるでしょう。

1日にとる食塩量は、ときどき見直しが行われます。2015年に、「男性は8グラム以下、女性は7グラム以下」と改訂されました。ナトリウム量に換算すると、男性は約3150ミリグラム、女性ならば約2756ミリグラムとなります。

ちなみに水にもナトリウムが含まれていることから、「水の飲みすぎで食塩をとりすぎてしまうのでは?」と考える人もいるかもしれません。

しかしこれはそれほど心配しなくてよいでしょう。

ナトリウムの含有量は商品によって違いますが、たとえばクリクラ(こちらは、実際にはRO水に分類されており、後でミネラル分を追加しているものではありますが)の場合は「1リットルに含まれているナトリウムは5ミリグラム」としています。

つまり1日に摂取してもよいナトリウム量の551分の1~630分の1程度です。1日に摂取する水の目安は2・3リットル程度だと言われていますが、これを毎日とっていたとしても、水から摂取するナトリウムの量は240分の1~274分の1程度であるため、過剰に心配する必要はありません。

ナトリウムのもたらす効果

食塩

ナトリウムは、このように「食塩」と結びつけられやすいため、しばしば悪者にされがちです。

しかしナトリウムにはメリットもあります。

ナトリウムは、細胞に深くかかわっている成分です。これを適量きちんととることによって、疲れが出ることを防げます。また筋肉を動かすことや神経を健康な状態に保つためにも役立っています。

ナトリウムは、「とってはいけないもの」ではなく、「適量をとること」が必要な成分であることを忘れてはいけません。

おわりに

なんとなく、「ナトリウムは悪いもの」「ナトリウムと食塩は同じもの」と考えていた人も多いのではないでしょうか。

しかしナトリウムは、それ自体は有効なものですし、食塩とも違うものです。大切なのは、適量をとることであり、「ナトリウムをまったくとらないこと」ではありません。1日の摂取限度量を守り、正しくナトリウムと付き合っていきましょう。

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