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水アレルギーって知ってる?水アレルギーの症状とは

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水アレルギーは非常に珍しい病気で、今まで記録に残っている中でも発症者は世界で100人に満たないと言われています。その名の通り水に反応するアレルギーで、汗をかいたり、涙を流したりすることが命にもかかわってきます。

ここでは、水アレルギーとはどんな病気なのか、またその症状などについてまとめてみました。

水アレルギーって?

アレルギーの女性

正式名を「水じんましん」(みずじんましん)といい、水という物理的な刺激によって皮膚に痛みをともなうじんましんができる病気です。実際はアレルギー性皮膚炎ではないため、世界保健機関(WHO)が公表する統計では「その他のじんましん」に分類されています。

体内から出る汗、涙、唾液などにも反応し、皮膚に水がかかると15分ほどの間に湿疹があらわれ赤く腫れ、ひどいかゆみや痛みをともないます。幼少期であれば男女共に同じ割合で発症する条件を満たしていますが、どちらかというと女性の方が男性よりも発症する傾向があるようです。

イギリスのある皮膚科学者によると、世界でどのくらいの人が水アレルギーで苦しんでいるかは現在のところ不明で、水アレルギーのメカニズムについても、まだ正確にはわかっていないのが現状です。現在の医療では治療法がまだありませんが、じんましんをなるべく抑えるための薬の研究や開発は進められています。

水アレルギーの症状を起こすもの

入浴後の女性

入浴やシャワーの後、また水泳や雨の日の外出の後15分ほどの間に湿疹や紅斑(皮膚にできる赤い斑点)があらわれ、さらにその後2時間ほどの間にひりひりするようなひどいかゆみと痛みが起こります。また水を飲むと、うまく飲み込めなかったり、息苦しくなり呼吸困難に陥ったりすることもあります。

身のまわりにある水だけでなく体内から出る汗や涙によっても症状が起こるため、日常生活のあらゆる場面で細心の注意が必要です。そして水アレルギーは水の温度の違いに関係なく症状が起きます。そのため冷水に反応する寒冷じんましんや、温水に反応する温暖じんましんと混同されやすいという特徴があります。

水アレルギーと闘っている人たちの生活

アレルギークリーム

この珍しい病気「水アレルギー」と闘う人たちは、いったいどのように生活をしているのでしょうか。

ある女性は、14歳のとき後天的に水アレルギーを発症しました。シャワーを浴びる度に激痛がともない、痛みや発疹が収まるまで2時間ほどかかるため、その間どこへも行けません。かゆみがひどく、一度かきむしると出血を起こしてしまうほどです。汗をかくスポーツはできず、ボーイフレンドの寝汗がついてしまうために一緒に寝ることもできません。

別の女性の場合は、最初は水を飲んだときにやや息苦しくなり、体に発疹が出たりする程度だったものが、次第にシャワーを浴びると過剰反応が起きるようになりました。そしてあるときシャワー中に、アナフィラキシーショック(抗原抗体反応による激しいショック症状)を起こして、救急車で搬送されました。

掃除、洗濯、食器洗いなどの家事が困難であるため、彼女のご主人が家事全般を担っています。普通に水を飲むことはもちろん困難であり、牛乳や紅茶などを飲んでいるそうです。

また市販の洗剤が使用できないため、ラードのようなものでできた特別なせっけんを使用しているといいます。近年では水をはじくクリームが開発されたこともあり、何とか日常生活を送れているようです。

おわりに

世界でもまれに見る水アレルギーについて、またその特徴や病状について紹介してきました。

毎日の生活に欠かすことのできない水に反応する病気であるため、日常生活にかなり大きな支障が出てしまうでしょう。早く水アレルギーのメカニズムが解明されて、治療法が見つかることを願うばかりです。

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