おいしいお水が受賞している、モンド・セレクションとiTQi優秀味覚賞とは?
食品や飲料品に関連したコンクールを開催し、賞を与える有名な機関があります。世界的に有名なものとしては、「モンドセレクション」と「iTQi(International Taste & Quality Institute」です。
このふたつの機関は日本でも広く知られており、受賞した商品は認知度が上がり、売り上げを伸ばす傾向が見られます。しかし具体的にどのようなことを評価している賞なのか、正しく理解している人は多くないでしょう。
ここではふたつの賞がどのようなものなのか、その特徴を紹介していきたいと思います。
モンドセレクションってどんな機関?
モンドセレクションは、1961年、ベルギー王国経済省とEC(当時の欧州共同体)が共同で創設したものです。一般的に「食のノーベル賞」や「食のオリンピック」と呼ばれているように、商品の品質に関したコンクールとして歴史あるものです。本部はベルギーのブリュッセルに置かれており、国際的な品評機関として知られています。
モンドセレクションで審査員を務める人は、総勢70人以上です。食に関する専門家たちが集結し、評価を下します。ミシュランスターシェフや製パン・製菓マイスターといった食のプロや、醸造技術者やソムリエ、大学講師と幅広い分野から集まってきます。
応募から授賞式まで
モンドセレクションは自発的に商品をチェックする機関ではなく、応募があった中から優れた商品を選抜していく方法をとっています。毎年10月〜1月の期間で応募を受け付けて、約4カ月間かけて応募した商品の品質を審査し、評価していきます。
審査基準は20項目以上もあり、ラボテストは公共のものとプライベートなもの両方を利用して行います。結果は集計した後で平均得点を算出し、特典によって最高金賞・金賞・銀賞・銅賞を決めていきます。授賞式は6月初旬に欧州の主要都市のいずれかで開催され、広く知られるようになるという流れです。
水は「ビール、水ならびにソフトドリンク部門」で審査される
おいしい水の商品パッケージに、「モンドセレクション受賞」などと宣伝されていることがあります。これは、「ビール、水ならびにソフトドリンク部門」において評価された証拠となり、品質や味、安全性などが基準を満たしている証しでもあるのです。
この部門を審査するのは、醸造や発酵技術専門家、大学教授や化学エンジニアたち専門家です。長年、モーリス専門学校との提携で審査が行われています。この専門学校は、食品会社の品質向上を指導する、化学や科学分野の修士などの育成を目的とする教育機関の最高峰と言われています。
iTQi(国際味覚審査機構)とはどんなところ?
iTQiは、モンドセレクション同様ベルギーのブリュッセルに本部を置く機関です。世界中の食品や食料品の「味」を厳しい審査基準でチェックし、評価していきます。審査をするのは、ヨーロッパで権威のある14の調理師協会と、国際ソムリエ協会に属している一流の専門家たちです。
優秀味覚賞は、2005年に設立されました。世界で優れた味覚と品質を持った食品と飲料品の評価を目的としたコンテストとなっています。モンドセレクションは食の安全を基本とした考え方をしているのに対し、iTQi優秀味覚賞はおいしさを評価するものです。
賞は3段階評価となっており、1つ星から三つ星までに分かれています。総合評価が70〜79%の場合は「おいしい」という評価、80〜89%だと「特記に値する」という評価、それ以上は「極めて優秀」という評価を得られます。星の数が多いほど、おいしさが際立っている証拠です。
iTQi優秀味覚賞の応募とスケジュール
iTQi優秀味覚賞は、「食料品カテゴリー」と「飲料品カテゴリー」のふたつに分かれています。さらに細分化され、340アイテムに分類されていきます。応募の際は、どのカテゴリーに属するかを問い合わせた方が安心です。
水部門が設けられていますので、おいしいと評価された水はパッケージを見ればわかるようになっています。日本ではモンドセレクションより知名度が低いと言われていますが、味の評価をする機関としては、世界的に有名です。
応募は毎年公示されますが、飲料品の場合は3月中旬頃までサンプルを出品し、審査結果は5月上旬頃に公表されます。授賞式は6月頃に、本部のあるブリュッセルで開かれます。
おわりに
いかがでしたか?
モンドセレクションもiTQi優秀味覚賞も、権威のある審査機関と言えるでしょう。水を選ぶ際の基準となります。安心安全でおいしい水が欲しいという人は、商品のパッケージに受賞マークがないか注目してみてはいかがですか。