奇跡の水?世界の名水特集~ノルデナウの水~
世界各国にある、「奇跡の水」「世界の名水」。これについて関心を持っている人も多いのではないでしょうか。
今回はこの「奇跡の水」「世界の名水」のなかから、「ノルデナウの水」を取り上げましょう。ドイツにあるこの「ノルデナウ」、そこはどのようなところであり、そしてそこの水にはどのような特徴があるのでしょうか。
ノルデナウはどこにある?
私たち人間は、水がないと生きていけません。そのため「体によい水」「きれいな水」というのは、私たちにとって大きな関心事の一つです。
そのような「体によい水」「奇跡の水」「世界の名水」と呼ばれるもののうちの一つに、「ノルデナウの水」があります。
「ノルデナウ」は、ドイツにあります。国際空港があるフランクフルトからはるか4時間ほどもかかる場所にあるところなのですが、デュッセルドルフから向かうともう少し近い場所です。ただいずれにせよ、ドイツのいわゆる「有名どころの観光地」からは少し離れた場所にありますから、ドイツに旅行する人でも、「ちょっとしたついで」に行くことはかなり難しいところだと言えるかもしれません。
このノルデナウというのは、実は町名や村名というわけではありません。ノルデナウというのは、「シュマッレンベルグ」という町に位置する、一つの小さな地区にすぎないのです。
このノルデナウのかつての重要な産業だったのが、粘板岩(ねんがんばん。スレートとも呼ばれる。日本でもよくとれるものであり、屋根や硯(すずり)の原材料として使われてきた歴史がある)の採掘です。このときに使われた洞窟は今も「廃坑」というかたちで残されています。
そしてそこから出る水が体によいといわれ、多くの注目を集めているのです。
ノルデナウの水の詳細と、その効果と効能
ノルデナウの水が採水される廃坑は、現在はトメス家の持ち物となっています。1880年にこの廃坑を所有しはじめたトメス家でしたが、その効果や効能に人の視線が集まるようになるのは、それから140年以上も経過した1992年のことでした。
トラコテの水は30年程度の比較的新しい歴史しか持っていませんが、ノルデナウの水はさらに新しく、わずか25年程度の歴史しかないのです。
ただこのノルデナウの水については、比較的研究が進んでいます。ある程度の注目が集まったころからノルデナウの水に対する研究が、世界各国で行われるようになったからです。
日本もそれに加わっています。現地ドイツの博士と、日本の博士が手を取り合い勧めた研究によって、ノルデナウの水のなかには、豊富な活性水素が含まれていることがわかったのです。
これによって、人間に有害な活性酸素に立ち向かえると考えられています。
またノルデナウの水を定期的に摂取する人には、がん(肺)の症状が改善したり、痛みが少なくなったりする効果が見られたとも言われています。
しかしながらこれらの研究だけを見て、「ノルデナウの水を飲めば、ずっと健康な体が維持できる」と考えるのは早計です。そもそも活性水素自体が、まだきちんとその有用性や効果が担保されていないものだからです。
「科学的根拠・医学的根拠には乏しい」として警鐘を鳴らす人もいるので、ノルデナウの水だけで、がんや糖尿病が治るわけではないと、しっかり頭に入れておかなければなりません。
もっともノルデナウの水はなかなか評価が高く、廃坑の見学ツアーなども高評価のようです。現在はトメス家が、ノルデナウの水がとれる廃坑の近くでホテルを営んでおり、廃坑の見学ツアーとノルデナウの水の試飲を進めています。観光の一環としてなかなかおもしろいものであり、かつ風光明媚(めいび)な景色も楽しめます。
「ノルデナウの水だけで病気を治そう」という極端な考えを持っている人には物足りなさを感じるものかもしれませんが、「ドイツの片田舎でのんびり過ごしたい」「普段のツアーとは異なる、少し変わり種のツアーを体験してみたい」「自然に触れあって、ついでにおいしい水を飲みたい」と考える人には、非常にオススメのプランだと言えるでしょう。
お値段も意外とリーズナブル(1万円をきるくらい。2017年3月現在の情報です)なので、試しやすいのもうれしいですね。
おわりに
ドイツは治安もよく人も優しく、英語も通じるので日本人にとって旅がしやすい国の一つです。ただノルデナウはまだ足を運んだことがありません。
自然の造形が素晴らしく、その美しさを思う存分楽しめそうなところなので、そのなかで味わう、健康によいと言われているノルデナウの水はどのような味なのでしょうか。「廃坑のなかでおいしい水を楽しむ」というプラン内容は、聞いているだけでもワクワクドキドキしてきてしまいますね。