お手入れなしで大丈夫?ウォーターサーバーの「メンテナンス不要」の謎
快適なウォーターサーバーライフを送るためには、できるだけ使い心地のいい製品を選びたいものですよね。そのため購入する前にはサイズや性能、料金などを各メーカーや製品ごとに比較してみる方は多いでしょう。
そこでふと目にとどまるのが「メンテナンス不要」のウォーターサーバー。年1回もしくは2年に1度、メンテナンス済みのサーバーと交換になる製品は多いですが、それまで本当にお手入れしなくても大丈夫なのか疑問に思いますよね。
今回はそんなメンテナンス不要のウォーターサーバーの謎に迫っていきます。
メンテナンスを不要とする理由とは?
ボトルからウォーターサーバーに水を供給したり、温水・冷水タンクから水を出したりするためには、外気から取り込んだ空気が必要になります。しかし空気中にはさまざまな菌が含まれているので、タンクやボトル内の水に触れると雑菌はたちまち繁殖していってしまいます。
それなのになぜ、メンテナンスを不要とするウォーターサーバーが存在するのでしょうか。その理由は、「ボトルの仕組み」と「本体に搭載されているシステム」が関係しています。
空気中の雑菌の侵入を防ぐ!ワンウェイボトルの仕組み
ワンウェイボトルの仕組みを解説する前に、もう一種類のボトル、リターナブルボトルについて説明いたします。
リターナブルボトル(ガロンボトル)は、再利用できるように水が減っても収縮することのない造りになっていますので、ボトルから水を供給する際に空気や雑菌が混入し、細菌が繁殖してしまう可能性があります。そのため定期的なメンテナンスが必要です。
このデメリットを解消するために開発されたのが「ワンウェイボトル」。水を使うと、ボトルは圧縮を受けてつぶれるので、空気中の雑菌の侵入を防げるようになっています。
ちなみにワンウェイボトルは使い捨てボトルでもあるため、空になったらそのまま家庭ごみとして処分できる点もメリットの一つです。
自動クリーンシステムで内部を常に清潔な状態に
メンテナンスが不要となるワケには、自動クリーンシステムの搭載も大きな鍵となっています。これは、ウォーターサーバー内を清潔な状態に保つための機能です。
たとえばサントリー南アルプス天然水のウォーターサーバーは、その機能を「おいしさキーパー」と称しています。これは1日1回熱水を循環させることで、ウォーターサーバー内を雑菌から守るという仕組みです。開始時刻はタイマーで設定できるため、日中家を空けている時間帯や就寝時など、都合のいい時刻においしさキーパーを利用できます。
自動クリーンシステムが搭載されたウォーターサーバーはどれ?
リターナブルボトルだと、使い終わったボトルを業者に返却するために保管しておかなければなりません。またメンテナンスが必要なウォーターサーバーの中には、メンテナンス料金が発生するものもあります。
衛生面だけでなく、ボトルの置き場所やお水以外に発生する料金に不安がある方は、メンテナンスを不要としたウォーターサーバーの購入がオススメですよ。ここでは、ワンウェイボトルと自動クリーンシステムの両方を兼ね備えた製品を表にまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。
メーカー名 |
ウォーターサーバー名 |
自動クリーンシステム特徴 |
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smartプラス |
クリーンエアシステム/外気をタンクに取り込む際、空気にクリーン処理を施す。 |
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dewo(デュオ) |
フレッシュ機能/温水をウォーターサーバー内に循環させて、温水・冷水の滞留を防ぐ。 |
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Slat(スラット) |
フレッシュ機能/温水をウォーターサーバー内に循環させて、温水・冷水の滞留を防ぐ。 |
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SIPHON+(サイフォンプラス) |
UV-LED殺菌機能/殺菌効果のある紫外線を出す発光ダイオードで天然水の新鮮さを保つ |
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ウォーターサーバーGrande |
内部クリーン/ボタン一つで内部クリーンを実施。内部クリーンを行わないまま2週間経過すると、ランプでお知らせ。 |
メンテナンス不要でも簡単なお手入れは必要
メンテナンスが不要のウォーターサーバーでも、一切お手入れしなくてよいというわけではありません。ワンウェイボトルや自動クリーンシステムは、あくまで内部の衛生環境を保つためのもの。そのため蛇口や背面、水受けポケットといった外気に触れる部分のホコリや汚れなどは、利用者の手できれいにする必要があります。
週に1回、または水を交換する時に、水を含ませたスポンジや乾いたタオルで本体を拭いたり、湿らせたキッチンペーパーで蛇口付近の汚れを拭き取ったりしてください。
メーカーによって掃除方法が異なる場合もあるので、念のため、お手入れ前には説明書を一読しておきましょう。
おわりに
なぜ、メンテナンス不要でウォーターサーバーが利用できるのか。その理由は、空気の混入を防ぐ「ワンウェイボトル」や内部を清潔に保つ「自動クリーンシステム」の二重ブロックがあるおかげだとわかりましたね。
とはいっても蛇口や背面、水受けポケットなどの外側部分の汚れに関しては、業者ではなく利用者の手でお掃除する必要があります。ウォーターサーバーを快適に使用していくために、定期的にお手入れしましょう。