世界のウォーターサーバー事情~韓国編~
さまざまな国で愛されている「ウォーターサーバー」。現在では日本でも認知度が高くなってきていますが、諸外国でも使われています。それぞれの国がそれぞれの水事情と、ウォーターサーバーに対する解釈を持っています。今回は、日本から距離的に非常に近く、旅行する人も多い「大韓民国(※以下「韓国」で統一)」の水事情とウォーターサーバー事情について見ていきましょう。
韓国のウォーターサーバー事情について
韓国の水事情について、まずは見ていきましょう。
これについては、「実際にそこに住んでいる人」「専門家」の間でも見解は分かれます。
たとえば韓国にあり、韓国語や韓国の観光情報を扱う会社のホームページなどは、「現在、韓国の首都であるソウルに住んでいる。水質検査を受けたが合格だった。また1984年から、サビの出ない水道管が設置されるようになり、現在ではほぼ100パーセントが切り替わっている。だから韓国のソウルの水道水は安全だ。店頭売りのものよりも水道水の方が安全かもしれないくらいだし、もちろんそのまま飲める」としています。
しかしウォーターサーバーを扱う会社では、「韓国の水道水は、一般的には安全だと言われている。だが韓国の国民はそれを信用はしていないようだ。水道水を飲んでいるのは、韓国に住んでいる人の5パーセント足らず。川の水質は悪く、ヘドロがたまっている。魚が生きていくことすらできない。水質汚染の問題も、よく取り上げられている。また水不足がたびたび起こっている。それなのに水の料金が安いからという理由で水をムダ遣いしてしまうから、よく水不足に陥っているようだ」としています。
さらに、「ミネラルウォーター」「ペットボトルに入った水」についても見解がわかれます。上では、「ミネラルウォーターなど、店売りのものよりも水道水の方が安全だ」としていますが、後者の意見では、「ペットボトルに入っているものから、有害物質(大腸菌など)が発見されている。ミネラルウォーターですら、安全とは言えない」としています。
両方とも、「ミネラルウォーターに頼る必要はない」という点では共通していますが、その元となる考え方は、まったく異なるわけです。
このように「韓国の水は安全である」と考える人と、「安全ではない」と考える人の間には大きな隔たりがあります。どちらを取り上げるかというのは人それぞれで違いがありますが、旅行者としていく場合は注意をした方がよいでしょう。
ちなみに私が以前韓国を訪れたときは、生水を飲んだのが原因か、それとも辛い食事が口に合わなかったのが原因か、猛烈な腹痛に襲われて、旅行をしっかりと楽しむことすら難しいありさまになってしまいました。ただ同行者はまったく平気だったので、これについては個人差があるのかもしれません。
ウォーターサーバーがよく導入されている国、それが韓国
このような水事情を持っていることもあるからか、韓国は、ウォーターサーバーの世界においては、「世界有数のウォーターサーバー導入国」と言われています。
水道水が、「安全であるものの国民が積極的に飲まないものだ」という現実がある以上、ウォーターサーバーに頼りたくなるかもしれません。
飲食店では、「標準装備」としてウォーターサーバーが設置されていることも多く、これを飲料水として使っています。昔はボトル型が多かったと言われていますが、現在は水道から直結しているウォーターサーバーがよく使われているのだとか。
基本的には、水道から直結しているウォーターサーバーの場合は、ウォーターサーバーを使って水をろ過していることが多いので安全・・・・・・という理屈のようです。
ちなみに現在日本で流通しているウォーターサーバーのなかには、韓国で作られたものもあるようです。ただ業者のなかで、「海外産のウォーターサーバーであること」を積極的に推しだしているメーカーは、極めて少ないと言えるでしょう。
そのため日本で作られたウォーターサーバーを使いたいのであれば、それぞれの業者に問い合わせるとよいでしょう。
ウォーターサーバーの普及が広がっている韓国。
日本は水がきれいであるゆえ、逆にウォーターサーバーがあまり普及しなかったといいますが、「ウォーターサーバーの普及国」である韓国に近い日本にも、「ウォーターサーバーが家庭やレストランを席巻する日」が来るのかもしれませんね。
おわりに
韓国は非常に近い国であるため、旅行先にもよく選ばれています。
ただ「水道水に対する価値観」は、専門家の間でも意見がわかれているようです。旅行としていくのであれば、やはり、きれいな水を飲みたいものです。
日本とはまったく異なるかたちでウォーターサーバーが広がっている韓国ですが、日本でも同じようにウォーターサーバーのはやる日が来るかもしれませんね。