この記事を書いた人
2004年、ミネラルウォーター専門店「アクアストア」の立ち上げと同時にイタリアにてアクアソムリエの資格を取得。2008年より、アクアソムリエを養成するミネラルウォーターの専門スクール「アクアデミア」を開校し、校長に就任するとともに、「アクアストア」のディレクターとしても活動。ミネラルウォーターの正しい知識・情報の普及のために、セミナーや講演、企業へのコンサルティング業務などを行っており、海外からもセミナーの講師として招聘されている。
水は体にとって不可欠で、一生付き合うもの。どうせ飲むなら自分に合う水を選びたいと思っている方もいらっしゃると思います。では具体的にどういう基準で選んだらいいのでしょうか?
水は一見すると無色透明でどれも同じように見えますが、実際には採水されている土地の地質や、殺菌・処理方法などによって含まれる成分も違いますし、味も当然異なります。
また同じ人でも、食生活や体調、ホルモンのバランスなどによって合う水は変化します。
ここに挙げた10種類の水は、市場に出ているうちのほんの一部ですが、その中でも品質面で優れていること、そして軟水から硬水まで味や成分にそれぞれ特質があるものという基準で選びました。味の違いがわかりやすいものばかりなので、機会があれば全部飲み比べしてみるのもいいかもしれません。
いろいろな水を飲んでみると、そのうちに、水の味の違いや自分の好みもわかってくるので、その時々の自分に合った水がだんだんとわかるようになってくると思います。
10位 奥会津金山 天然炭酸の水〈天然炭酸〉
奥会津金山 天然炭酸の水公式サイト
奥会津金山で採水されるこの天然炭酸水は、一日に限られた量しか採取できない大変に貴重な水です。人工的に炭酸を加えられていない天然の炭酸水は国内では大変に珍しく、日本で開催される国際サミットで使われるなど、今や日本を代表する炭酸水に。軟水のやさしい味わいと繊細でやわらかい炭酸のバランスが秀逸。フレンチや和食のテーブルウォーターとしてもオススメです。
9位 サイズダウン〈炭酸なし〉
Size Down公式サイト
名水百選に選ばれた立山連峰の天然水を使用し、体への吸収性を高めるために独自の改水技術で水の分子集団を小さくしている機能水です。硬度63で、まろやかで飲みやすいだけでなく、飲んだ後におなかにたまる感じがしない、ということでアスリートの運動中の水分補給としても評価が高い水です。最大酸素摂取量が増えるというデータもあるので、有酸素運動をする際などにはとくにおススメの水です。
8位 ヴィシーセレスタン〈天然炭酸〉
ヴィシーセレスタン公式サイト
フランスの水の都ヴィシーで採水されている、歴史あるミネラルウォーター。昔から“肝臓が悪い人はヴィシーに行け”と言われたぐらい有名なスパリゾート地です。温泉の天然成分としても知られる炭酸水素塩という成分が300mg/Lも含まれ、美容や健康をサポート。ナトリウムの含有量が多く、少し塩味のある個性的な水で、普通の炭酸水では飽きたらないという方にピッタリです。お風呂上りのバスタイムウォーターとしてもおススメ。
7位 プラスイ〈炭酸なし〉
プラスイ公式サイト
北海道の大沼国定公園内にある山麓の、推定1,500万年前に形成されたという地層から湧出する天然水を、非加熱のままボトリングした水です。pHは8.2の天然アルカリイオン水で硬度は26.4の軟水。最近、もっとも注目されているミネラル、シリカが23.mg/L含まれているのもおススメのポイント。とてもまろやかで優しい味わいで、赤ちゃんからご年配の方まで安心して飲める水です。
6位 ソラン・デ・カブラス〈炭酸なし〉
ソラン・デ・カブラス公式サイト
美しいブルーのパッケージデザインが人気のスペインの水。硬度260の中硬水ですが、とても飲みやすく、カルシウム・マグネシウムがバランスよく含まれているので、手軽なミネラル補給として硬水初心者の方にもオススメです。スペイン栄養士協会が推奨しており、スペインのサッカーチーム、レアルマドリードの公式ミネラルウォーターとしても知られています。10月から期間限定で販売されるピンクボトル(ピンクリボン運動を支援)も人気です。
5位 カピ〈天然炭酸〉
カピ公式サイト
オーストラリア、ヴィクトリア州セントラルハイランドの大自然の中で採水されている天然炭酸水。1887年にはアボリジニによって“スペシャル ウォーター”として知られていたという歴史ある水です。KAPIはアボリジニの言葉で水を意味します。硬度168.9と日本の一般的な軟水より少し硬度が高めで、優しい口当たりながらしっかりした炭酸を味わえます。都内のレストランでもテーブルウォーターとして評価の高い水です。
4位 ベラフォンタニス〈炭酸あり〉
ベラフォンタニス公式サイト
硬度が1864と、日本の市場で現在流通している水の中でトップレベルの超硬水です。とくにカルシウムは600mg/L含まれていて、食事だけでは摂取できないミネラルを補ってくれます。また老廃物の排出をサポートしてくれるサルフェートが1530mg/L含まれているので、ダイエットしたい人にもおススメです。アスリートやバレエダンサー、モデルなどにも高く支持されている、リピーターの多い水です。
3位 ゲロルシュタイナー〈天然炭酸〉
ゲロルシュタイナー公式サイト
ドイツで130年以上愛されてきたミネラルウォーター。炭酸の酸味とミネラルのうまみが、バランスよく味わえます。世界各国で愛飲され、天然炭酸水として売上世界No.1!硬度1310の超硬水で、スポーツ中、妊娠・授乳時、ダイエット中などのミネラル補給や、乳製品が苦手という方のカルシウム補給におススメ。500mlのボトル1本を飲むだけで、さまざまなミネラルをノンカロリーで摂取できます。
2位 新水いぶき〈炭酸なし〉
新水いぶき公式サイト
国内では珍しい無殺菌、無除菌のミネラルウォーター。水質に優れた札幌清田の地下泉源で採水した水をそのままボトリングしているので、山の中で飲むような、フレッシュで酸素をたくさん含んだ天然水を、家にいながらにして飲めます。普段は水が苦手なお子さんも、この水ならごくごく飲むと評判の水です。硬度は26。出汁、コーヒー、炊飯などに使うと、いつもの味がワンランクアップするのでお試しください。
1位 アクアカルパティカ〈天然炭酸〉
アクアカルパティカ公式サイト
カルパティア山脈(ルーマニア)の深い森の中に水源があり、硝酸塩をほとんど含まない非常にピュアな硬水です。ナトリウムの含有量も少ないので、塩分を気にする方にもおススメ。硬度は1,004.8とかなり高いですが、ほどよい天然炭酸が硬水独特の硬さをやわらげ、あと味もスッキリと飲みやすく、国際味覚審査機構iTQiでも三つ星の評価を得ています。硬水や炭酸水の初心者の方にもオススメです。
まとめ
今回は硬度が26の軟水から1864の超硬水までを紹介しましたが、もっと低い硬度の水ももちろんありますし、海外には2000を超えるような高い硬度の水もあります。
水を飲むのは苦手と思う方も、まずはいろいろな水を少しずつ試してみましょう。もちろん体質や好みに合わない水をムリして飲む必要はありません。もし「これなら飲めそう」という水が見つかったら、少なくとも2週間は飲み続けてみてください。
最初はなかなか慣れなくても、飲み続けているうちに、だんだん量も多く飲めるようになってきます。まずは一日1.5~2Lの量が飲めるようになることを目標としてみましょう。
気に入った水を常に飲み続けるのもいいですが、たとえばいつもは軟水を飲み、運動する時だけ硬水にしてみるなど、一日の中でも水を何種類か変えてみるというのも水を楽しく飲み続けるコツです。