水道水は本当に安全?味だけではなく、安全性にも気を配ってみよう
「なんだかカルキ臭い・・・」「蛇口を回したら赤い水が!?」こんな経験をしたことはありませんか?日本の水道水は日々、水道局によって質を高める努力が行われていますが、まだまだ防ぎきれない問題がたくさんあるのも事実です。
味や臭いだけでなく、安全性についても不安が残る水道水。一体どんな問題があるのでしょうか?
1.水道水はどこからくる?
水道水は蛇口をひねれば出てくるもの。しかし元々はどこから運ばれてきているのかご存じでしょうか?
地域によってさまざまではありますが、まずは河川やダム、そして湖といった表流水で、全体の7割を占めています。最近ではダムからくみ上げることも多くなりました。その他には伏流水や井戸水などの地下水が挙げられますが、これは少ないケースです。
湧水や地下水などはきれいな水質であるため、そのまま水道水として利用されることもあります。しかし日本中で名水がわき出ているわけではありませんから、ほとんどの場合が地表水を浄水場へ運び浄化・殺菌する必要があるのです。
2.水が汚れるさまざまな原因
水道水の水質を悪くする原因にはさまざまなものがありますが、ここでは大きく三つに分けて説明をしていきます。
2-1.浄水場での塩素が残ってしまう
日本では年々、水質汚染が進んでいます。主な原因は生活排水や工場の廃液、そしてゴルフ場等で使用される農薬の影響です。
そのため浄水場では安全性を考慮し2度の塩素処理が行われています。塩素の使用量というのは上限が設定されていないため、水が汚れていれば汚れている分だけ塩素投入が行われます。このせいで、家庭に持ち込まれる水道水への残留塩素というのが問題となるのです。
2-2.なんだか臭い?カルキやカビの問題
水道局では可能な限り、お水を無臭にすべく努力を続けています。しかしやはり完全に取り切ることは難しく、さらに活性炭の投入などが味を落とす原因にもなっています。
カルキ臭の原因は先ほども挙がった塩素です。水道水の原水が汚れていると、水中にアンモニアが多くなります。塩素はアンモニアと結びつくことで結合塩素となり、カルキ臭の原因となります。また地域にもよりますが、夏になるとダムや湖などに植物プランクトンが発生し、カビ臭さの原因となってしまうのです。
2-3.水道管自体の劣化
出てくるお水に色味がついている場合は、浄水場は関係なく、その間の水道管が劣化している、などの原因が考えられます。とくに赤い色になっている場合は、サビのことが多いので飲用はひかえましょう。ちなみに白くにごる場合は亜鉛、緑色の場合は銅が理由ですが、口に含んでも問題はありません。
おわりに
私たちの毎日のすぐそばにあるお水、水道水。どのような状況であるのかをきちんと把握し、今後の生活の中でどう利用していくのか、どんな注意をすべきなのかを、しっかり理解しておきましょう。