日本にはミネラルを豊富に含んだ名水が数多く存在しており、洞川の湧水もそのひとつです。洞川はいたるところで名水を採水することができるため、その採水地全体を称して洞川湧水群と呼ばれています。
ここでは、洞川湧水群の特徴やアクセス情報などについて紹介していきます。
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どこで採水されている?
洞川湧水群は、奈良県吉野郡天川村に存在しています。天川村には鍾乳洞があり、その鍾乳洞に湧いている地下水が名水であると言われています。洞川湧水群の水は豊富なミネラルだけでなく、水質も良いため名水100選に選ばれています。
洞川湧水群の最寄駅は近鉄吉野線の下市口駅です。駅から出ている洞川温泉行のバスに1時間20分乗ると、終点である洞川温泉に辿り着けます。採水地までは、そこからさらに徒歩で30分かかります。自動車で向かう場合には、西名阪自動車道郡山ICから約2時間です。
名水の由来
洞川湧水群が存在している地域は、カルスト地形が有名です。地中に流れている水がゴロゴロと音をたてることから、「ごろごろ水」とも呼ばれています。
鍾乳洞から流れている水は、水源や流れ先が明らかになっていません。そのため、古くから洞川湧水群の水は「神の泉」として地域の人々から信仰されてきました。特に、村の入り口にあたる泉の森に湧いている水は、「神の水」と呼ばれています。
また、保全活動も長い期間続けられており、現在は特別地方公共団体である洞川財産区が水質の管理や保全を行っています。
ミネラル含有量と味わい
細かいミネラル含有量に関しては明らかにされていませんが、洞川湧水群の水には炭酸カルシウムが豊富に含まれています。硬度は1リットルあたり平均64〜81mgで、軟水にあたります。
水温は約10〜12度と、一年中水温が低い特徴があります。軟水であり温度が低いため、特に夏場は地元の人や観光客などに重宝されています。ただし、水量はそれほど多くないため、利用する際には採水しすぎないようにしましょう。
採水地周辺の観光地
洞川湧水群の付近には、洞川温泉や龍泉寺などの観光スポットがあります。歴史に関連するスポットや自然に関連する観光スポットが多いです。
また、銭谷小角堂という薬屋も人気が高いスポットのひとつです。このお店には薬を中心にさまざまな展示がされており、観光客の休憩スポットとして利用されています。
採水地である洞川湧水群でも、毎年4月には天川村名水まつりが開催されています。自然にスポットを当てた催し物が充実しており、その美しさから毎年多くの観光客でにぎわいを見せています。
洞川湧水群の口コミ
https://t.co/zPbrOlOYkm (@ 龍泉寺 in 吉野郡天川村, 奈良県) https://t.co/3NCPUupS1M pic.twitter.com/Ef4I3k4Vu4
— ゆきゆきこんこん (@HopeInTheField) November 5, 2015
紅葉の季節の龍泉寺はデートに最適です。
洞川湧水群の風景
洞川湧水群
出典:FLICKR
地中に流れている水がゴロゴロときこえるので「ごろごろ水」とも呼ばれています。そのままです。
絶え間なく流れる湧水。
まるで映画のセットのようです。お近くに遊びに来た際は洞川温泉にもぜひお立ち寄りください。
アクセスマップ
どこで購入できる?
洞川湧水群の水は、現地に立ち寄れば飲用することが可能です。また、湧水の持ち帰りもできますが、容器が配布されているわけではないため、持ち帰る際にはペットボトルや水筒などの容器を用意していきましょう。
神泉洞に湧き出ている水に関しては、個人で採水することはできません。ごろごろ水に関しても採水時間が9時から18時と定められているため、利用する際には注意が必要です。
神泉洞で採水した水に関しては、「大峯山の天然水」として市販されています。商品化する際に加熱処理は施されていませんが、0.1ミクロンのマイクロフィルターに通されているため、不純物は取り除かれています。インターネット通販などでもこの大峯山の天然水を購入することが可能です。
おわりに
ここまで、洞川湧水群の水について紹介してきました。ごろごろ水の採水には、年間で約5万人が訪れると言われており、特に夏場には多くの観光客でにぎわいます。採水する際には水質保全のためにマナーを守り、環境を汚さないようにしましょう。
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