香川県には小豆島と呼ばれている島がありますが、この小豆島に存在する湯船の水は名水として知られています。湯船の水は地域住民の貴重な水源であり、古くから大切に利用されてきました。
ここでは、この湯船の水の特徴やアクセス情報などについて紹介していきます。
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どこで採水されている?
小豆島は、香川県の北川に位置している小さな島です。湯船の水の採水地周辺には自然が多く残されており、貴重な水源であったため神社が祀られています。
湯船の水は、1985年に名水百選のひとつに選ばれました。また、湯船の水が形成している川の下流は、1999年に日本の棚田百選に指定されています。
採水地付近には鉄道の駅は存在しておらず、公共交通機関を利用するのであれば、バスを利用することになります。最寄りのバス停は春日神社前であり、春日神社前から徒歩20分ほどで採水地に辿り着くことができます。
また、小豆島池田港からは自動車で約10分の距離です。県道の脇に採水地があるためアクセスは悪くありませんが、バスなどの大型車両は採水地まで辿り着くことはできません。
名水の由来
小豆島は海が近く、大きな川が少ないことからかつては毎年のように干ばつに悩まされていた地域です。そのため、湯船の水は貴重な水源として、南北朝時代から地元住民に信仰されていました。南北朝時代に小豆島を訪れた佐々木信胤という人物が、採水地付近に仏道を建立したと言われています。
現在では地元住民や地元の組合によって、定期的に採水地周辺の清掃活動が行われています。その努力もあり、今でも湯船の水は飲料水や洗濯水などに使用されています。
また、採水地付近では毎年10月になると中山農村歌舞伎というお祭りが開催されており、中山農村歌舞伎の舞台は国の文化財として指定されています。
ミネラル含有量と味わい
湯船の水の硬度は、1リットルあたり約43〜52mgとされています。かつての水質検査で大腸菌が検出されたことがありますが、煮沸消毒をすれば飲用することができます。
水温は一年を通して16度であり、飲用に適した温度です。ミネラルが比較的少なく軟水であるため、日本人にとっては親しみやすい味わいの水です。
採水地周辺の観光地
採水地周辺は森林が広がっており、特に湯船山は天然記念物の対象として認識されています。ハク、スギ、クスなどの樹林が自生しており、湯船山自体が有名な観光スポットのひとつとなっています。
また、採水地から3.8km離れたところには美しの原高原と呼ばれている自然スポットもあり、4方全てが自然に囲まれているため、雄大な自然を楽しむことができます。美しの原高原には展望台も備え付けられており、訪れる季節によって光景が様変わりします。
前述で紹介した中山農村歌舞伎も、多くの観光客が訪れるイベントです。大自然の中で行われる歌舞伎は観光客を毎年魅了しており、風や昆虫などの音もゆっくりと楽しむことができます。
湯船の水の風景
湯船山自体が観光スポットとして名高い名所です。
飲水するときは必ず沸騰消毒を行ってください。湯船の水はここでしか手に入りませんよ。
う筑紫区広大な大地が生み出している湯船の水。のんびりデートにもピッタリです。
アクセスマップ
どこで購入できる?
湯船の水は採水地に向かえば、煮沸消毒を施した後に飲用することができます。また、水を持ち帰ることもできますが、ペットボトルなどの容器は配布されておりません。
湯船の水はインターネット通販などでは販売されておらず、ウォーターサーバー用の飲料水などとしても使用されていません。そのため、湯船の水を味わいたいのであれば、現地に赴く必要があります。
おわりに
ここまで、香川県の名水である湯船の水について紹介してきました。地域住民の清掃活動によって湯船の水は水質を保ってはいますが、採水地の水をそのまま飲んでしまうとお腹を壊してしまう恐れがあります。現地で味わう際には安全性を高めるため、しっかりと煮沸消毒を行うように心がけましょう。
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