四国には名水と呼ばれている水がいくつかありますが、愛媛県の観音水もそのひとつです。観音水の採水地付近は名勝にも指定されており、観光客が採水地を訪れることも珍しくありません。
ここでは、この観音水の水としての特徴や、歴史などについて紹介していきます。
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どこで採水されている?
観音水の採水地は、愛媛県の西予市宇和町にあります。1985年に名水百選に選ばれましたが、選定当時から観音水の水量は変わっていません。その水量は1日に約8,000トンと言われています。
豊富な水量の影響もあって採水地付近には多くの植物が自生しており、採水地は多くの自然に囲まれています。湧き出る水のせせらぎ以外は物音ひとつないとも比喩されており、自然が豊富なことから市の名勝に指定されるようになりました。
採水地の最寄駅はJR予讃本線の卯之町駅であり、この駅から野村方面へ自動車約20分で辿り着くことができます。また、自動車で向かう場合は西予宇和ICで降り、西予宇和ICから野村方面へ約15分自動車を走らせれば辿り着けます。
名水の由来
天正時代に兵頭藤右衛問一族の一人が観世音に「御利生に水を…」と念じ、山から清水が湧き出したことが観音水の由来とされています。観世音は観音堂に安置されていましたが、明治末期に焼失してしまい、本尊は焼けてしまったままの姿となっています。観音堂の跡地には、現在では参道の石段や手水鉢が残されています。
観音水は今でも飲み水として利用されています。地元住民が自然環境や遊歩道などの清掃活動を積極的に行っており、そのような活動によって水質が長い間保たれてきました。名水の中でも比較的水質が良いことから、現代でも「天の水」や「霊水」などとして崇められています。
ミネラル含有量と味わい
観音水の硬度は、1リットルあたり平均66mgとされています。日本の名水の中では比較的硬度が高いため、飲みごたえのある名水です。ナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオンが主成分となっており、弱アルカリ性であるといった特徴も持ち合わせています。
水温は一年を通して約14度であるため、どの時期でも飲用に適しています。
採水地周辺の観光地
採水地周辺の観光地として人気が高いのは、西予市みかめ海の駅です。この海の駅には地元の野菜や魚介類、果物などが新鮮な状態で格安で販売されており、特にみかんの甘さが評判を呼んでいます。
採水地から約7km離れた宇和民具館では、街並みのミニチュアなど特徴的な商品が陳列されています。西予の地域に古くから伝わる商品も多く見られ、西予の歴史を知ることができるスポットでもあります。
また、はま湯という温泉も人気の高い観光スポットのひとつです。はま湯は塩風呂を提供しており、すぐ近くには砂浜の綺麗な海岸が広がっています。珍しい塩風呂に入った後に砂浜を散歩できるなど魅力が多いスポットであるため、県内外から多くの観光客が訪れています。
観音水の口コミ
観音水を求めて西予市へ
水がとても綺麗 pic.twitter.com/hJu4176WxQ— 日廻せとか (@himawari_setoka) August 24, 2016
今にもせせらぎが聴こえてきそうです。極上の癒やしミュージックですね。
観音水でおそうめ~ん pic.twitter.com/Xev8QSpD1s
— あゆみ (@NwReLG0rruWoLuT) August 7, 2016
観音水で流しそうめんも行われるそう。とても風流ですね。
観音水の風景
せせらぎを聞いているだけで心が癒やされます。
名水で流すそうめん、格別でしょうね。おいしそう。
鍾乳洞から湧き出た観音水を多くの方々が汲みにやってきます。
アクセスマップ
どこで購入できる?
観音水は現地に向かえば飲用することができ、ペットボトルなどの容器を持参すれば持ち帰ることもできます。また、現地では観音水を使用したミネラルウォーターが販売されています。
ただし、観音水はスーパーやインターネット通販などでは販売されていません。そのため、観音水を味わうためには現地に訪れる必要があります。
おわりに
ここまで、愛媛県の名水である観音水について紹介してきました。観音水は豊富な名水の中でも豊富な水量を誇っており、周辺には名勝が広がっています。他にも魅力的な観光スポットがいくつか採水地付近に点在しているため、観音水を求めて現地に赴く際には、付近の名勝地や観光地も楽しんでみましょう。
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